標本ポイントは、プロセスの大域情報を提供し、プログラムの実行に関する概要を取得するために使用できます。 データの各パケットには、高分解能タイムスタンプと大域タイミング情報が含まれますが、イベント固有またはプログラム構造に関連した情報は含まれません。 標本ポイントのオーバーヘッドは、非常にわずかです。 標本ポイントを記録するプロセスのことを、標本収集と呼びます。
標本ポイントを使用して、プログラムの実行をいくつかの断片 (それぞれを標本と呼びます) に分け、パフォーマンスアナライザで別々に参照することができます。 各標本ポイントは、1 つの標本の終わりと次の標本の開始点を示します。 パフォーマンスアナライザは、次に説明するように、それぞれの標本が記録された状況を区別しません。したがって 1 度に 1 種類の標本モードを使用した方がよいこともあります。
標本ポイントは、ユーザーの指定またはコレクタ API ルーチンの呼び出しによって定期的に記録できます。 標本ポイントは、dbx ではプログラムの停止時点で記録され、コレクタでは実験の開始と終了時点で記録されます。
標本ポイントの記録は、次の方法で制御できます。
「収集」ウィンドウには、「通常」 (1 秒) のプリセット間隔値が用意されています。「カスタム」オプションを選択すると、ユーザーは任意の間隔値を秒単位で指定できます。
この場合、標本ポイントは、dbx コマンドの collector sample record が発行されるたびに記録されます。
追加方法の詳細については、libcollector(3) コマンドのマニュアルページ、またはマニュアル『プログラムのパフォーマンス解析』を参照してください。 API 関数への呼び出しを追加した場合は、その関数呼び出しからの標本だけが表示されるように、その他の標本収集モードを無効にしておくと便利です。
関連項目 | |
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パフォーマンスデータの収集 |